いよいよ!!!やっとやっとやっとで縫製に入ります
此処までの道のりが凄く長いです…
地味だし出来上がっていく様が見えるわけじゃないしテンション下がります
正直私は裁断からテープ貼りまでの工程が嫌いです



というわけで。ここから活躍してくれる私の相棒を紹介します
ブラザーの職業用本縫いミシンちゃんです
もう5年ぐらいの付き合いかしら〜専門1年の時に
4本糸ロックミシンと一緒に購入しました
(ロックミシンは今回は使用しないのでまた今度紹介します)
学割でも10万ぐらいしたと思います…親に買ってもらったけど
職業用ですので、工業用ミシンのアタッチメントや針が使えます
また写りきってないけど膝に当たる金具で押さえを上げたり下げたり出来ます!
自動糸きりはボタン操作で出来ます〜返し縫は横のレバーです
工業用だと針の近くに返し縫い用のレバーがついててもっと縫いやすいんだけどな…
生地の厚さによって押さえや送り歯の圧力を調節できますので
余程 難素材でなければだいたいはこれで綺麗に縫えます
この子の前は家庭用ミシンを使っていたけど
それでも十分普通の服なら縫えるし無理に職業用を買う必要は無いと思います
むしろ気をつけて欲しいのは家庭用は値段や機能に物凄く種類がありますよね
どんな機能を使うかによるけど…色々機能が付けば付くほど値段も高いし
壊れやすいし操作もし難いんじゃないかと私は思います
特殊な柄の縫い目が出来るとかコンピューターミシンとか自動糸調子など…
私はそんな機能は正直あんま使わないし必要ないと思います
特に自動糸調子は友人の話を聞いていると少しでも難素材を縫おうとしたら
糸調子が制御できなくなるらしく上手く縫えないし
自分で調節も出来ないから大変みたいです…
とりあえず真っ直ぐ縫える事と出来れば筒縫いが出来たら便利かなと思います
あとロックミシンみたいに生地端をかがる機能がついてると
1台で大体の服は作れると思います
私が使ってた家庭用ミシンはたしか3万しなかったと思うし。
ミシンの詐欺とかもあるので気をつけてくださいね!



何処から縫い始めても良いんですけど、まず裏地作ります
ちゃんと糸調子が合ってるかどうかチェックしてから縫いだしましょう〜
じゃないとピリついたりして上手く縫えないです。
特に裏地はピリつきが目立つから気をつけましょう〜
裏地は縫い代を基本1.5付けてますが縫い幅は1.2で縫います
あとの0.3はゆとりぶんとしてキセにします!
裏地は実は表地よりも大きく作ります。
もし裏が表よりも小さいと吊れて表がひっぱられてしまうからです
それに裏地は弱い生地なのでひっぱられると破けて滑脱する恐れがあります
横のゆとりは縫い代のキセで増やして縦も表よりも大きいパターンを作ります
写真は後身頃ですが、赤い線の部分だけを縫ってください
後身頃の上半身部分だけは他の箇所よりもキセを多くとります
何故なら背中を丸めた時にひっぱられる可能性が高いからです
その部分だけは1.5ぐらいキセをかけます
仕立て方によって違いますがご自分のジャケットやコートを見てみてください
で、どうして途中を縫い飛ばしているかというと
この空けた部分からほぼ全部を縫い終わった後に裏地の身頃と袖を縫うからです
そしてこの穴は全部縫い終わった一番最後に見返しと裏地の3cmぐらいの隙間から
無理やり引っ張り出して縫い閉じるのです〜
まぁ、縫っていけばわかることなのでとりあえず開けておきます
後の箇所は普通にノッチを合わせながら縫って行きます



縫えたらアイロンでキセをかけます
1.2で縫ってるけど1.5ぐらいで折ってアイロンをかけるだけです
後ろ側の身頃が高くなるようにアイロンしてください〜



シームのアイロンが出来たら裾に2cmで捨てミシンを走って
それを目印に裾も折っておきます
裾にも1cmのキセが入ります



なんか緑の裏地なのにグレーに写ってるけど
全部の裏地が繋がったところです
こんな感じで背中は開いてます

袖の裏も一緒に縫って袖口のところを折り返して作っておきましょう〜


次は気が向いたので袖にします
普通の二枚袖です。
ボタン付けたり明き見せ作ったりもしません。



内袖と外袖を縫ってアイロンで割って
袖口も綺麗に整えておきます
この時にもうお袖は筒になってしまいますからアイロンしにくいです
私のアイロン台は袖などの筒のアイロンがしやすいように
小さい台が付属で付いています〜
もし無い場合はペットボトルとかにタオルを巻いて
お袖の中に入れてアイロンすればいいかな〜と思います



袖口の縫い代を少しすきます。
折り返った時に此処だけ生地が4枚重ねになりますよね?
今回の生地はコート用で分厚いのでちょっとゴロゴロして気になります
なので袖口側の縫い代を半分ぐらいに切って
なだらかに馴染むようにするとゴロゴロ感がましになります
身頃の裾も同じようにしましょう〜
薄い生地で気にならない場合はしなくてもいいですよ〜



表袖と裏地袖を袖口で中表にして縫い合わせます〜
この時によく左右のお袖を間違って縫い付けてしまったり
表裏を間違えたりするので注意しましょう!



縫い上がったら表地のお袖を織り上げます



袖の本体と袖口の縫い代を千鳥がけで縫いとめます
軽くでいいですよ〜



表地のお袖と裏地のお袖の肘線のノッチを合わせて
その下2cmぐらいを返し縫いで止めて中とじにします。
中とじとは裏地と表地がパカパカ離れない様に止めることです。
きっちりとノッチを合わせないと寸法が変わって吊れたりしますので注意!!
これは何処の箇所でもそうですが
今回の縫製方法は工業生産のRTW縫製といって
縫い代つきパターンで裁断して縫製していく方法で
手縫いの箇所が殆ど無いのでとても早く縫えるのですが
縫い代に余分な箇所を持たせていないので
縫いずれや生地の伸び縮みが酷いと上手く出来上がりません!
RTW縫製の方が私は好きですけど難しいのかもしれないです
専門でも3年生の最後に習ったし…
でも、オートクチュール的な仮縫いや切り躾をしたり縫い代を多めに取って
出来上がり線で縫い合わせて手縫いで表地と裏り地をつける方法は
簡単なのだけど物凄く手間がかかるしめんどくさいんですよねぇ…

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